ゴムの様な牛肉

すきやきギューチャン さん(東京都 60歳 )から頂いた投稿です。 国際交流編

 

 世界中の人々の往来が頻繁になったと言っても日本に来たことがない人、日本の『すき焼き』を食べたことがない人は大勢いる。
  今から20年前の話でタイの南部にトランという田舎町があり、ここに現地パートナーと一緒にゴムの生産工場を建てることになった。海外で合弁事業が成功するかどうかはお互いの信頼関係がうまく築かれるかどうかにかかっている。
 当時現地で食べられていた牛肉は農耕牛に近い味も素っ気もないもので、それこそゴムの様な牛肉しかなかった。日本の牛肉は日本人駐在員を含め皆の憧れの的であった。
 たまたま一時帰国する機会があり、現地へ出発する当日牛肉を『ちんや』で買い求めた。また現地では肝炎の危険性があるといわれていた生卵も日本で調達し、それを一つずつ新聞紙で包み、税関の目を盗んでバンコック経由トランに持ち込んだ。豆腐・葱・白滝などの食材はバンコックの日本人スーパーで手に入った。
 トランに到着したその夜、パートナー家族を招待し、早速「すき焼き」パーティーを開いた。最初は生卵を食べることに躊躇していたお子さん達も、日本の卵ということで恐る恐る肉をつけて食べたところ、余りの肉の柔らかさ、牛肉の味わいに大感激。
 以来その事業は順調に拡大し、今でも隆々と生産を続けている。

 
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